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石綿による健康被害救済のための一般拠出金

 

「石綿による健康被害の救済に関する法律」が平成18年3月27日に施行されたことを受けて、平成19年度の労働保険の年度更新から被害者救済のための一般拠出金の申告・納付が始まります。

 

1.     石綿(アスベスト)とは

石綿とは天然鉱物、繊維の一種で、昭和45年から平成2年頃にかけて日本に多量に輸入されました。石綿が多く使われたのは、耐熱性(熱に強く燃えにくい)・絶縁性(電気や熱を通しにくい)・防音性(音を通しにくい)・耐腐食性などにすぐれていたためです。

 

2.     石綿による健康被害

石綿による健康被害は報道されているとおり、中皮腫・肺がん・石綿肺があり、暴露量や体質により異なるものの潜伏期間は15年から40年といわれています。

 

3.     石綿による健康被害救済制度

法律の制定を受け、国は石綿暴露作業により健康被害を受けた労働者(遺族を含む)のうち、時効前の方には労災保険法による給付、時効により労災保険給付を受けられない方には特別遺族給付金の支給を始めました。また、家族や工場周辺の被害者には労災保険とは別に救済給付の支給を始めました。

 

4.     救済制度の費用負担

国は、救済制度の費用について平成19年度から平成22年度まで毎年度90.5億円を見積もり、毎年度の負担割合は事業主が73.8億円、国が7.5億円、地方自治体が9.2億円としています。事業主の負担分(一般拠出金)については労働保険料の年度更新時に徴収することになりました。

 

5.     一般拠出金率

石綿はその性質上、全ての産業においてその施設、設備、機材等に幅広く使用されていました。そのため、石綿の製造販売業者のみならず全ての労災保険適用事業所に一般拠出金の負担が求められることになりました。一般拠出金は、業種を問わず保険年度の賃金総額(千円未満切捨て)に一般拠出金率(0.05/1000)を乗じて算出します。仮に平成18年度の総賃金額が1億円だとすると、一般拠出金は5千円となります。

 

6.     一般拠出金の申告・納付の注意点

@        特別加入者には適用はありません。 A延納(年3回の分納)はできません。

B         概算納付は行わず、確定納付のみの手続となります。      



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